(1) USBメモリのコネクタが変形した例です
下の写真は変形してデータの取り出しを依頼されたもので、上側は封筒から取り出したときの状態です
パソコンにUSBメモリを差し込んだ状態で落下させたとのことでした。
USBメモリの差し込み部分がむき出しになっていることから内部の破損状況がかなりのものだと想像されます
下側の写真はケースから取り出した状態で、実際ににはコネクタが基板から取れてしまっています
顕微鏡で拡大すると、導電端子の外れ、回路パターンの剥離、微小コンデンサの外れ、更には、導電端子の近く付いているコントローラの端子の折れが確認できます
仮修理として先ずコントローラの折れた端子の修理を行い、次に取れて無くなっているコンデンの取り付け、最後に導電端子を借り修正してデータを取ります。
作業時間はおよそ4時間くらいです
弊社はこのような症状でも軽度物理破損としています。他社の場合は重度物理破損になるのではと思われます。また、他社の場合はかなりの料金になりそうです
代金は8000円です
郵送されてきた状態

ケースからUSBメモリを取り出した状態

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(2) USBメモリの中からカタカタ音がしてパソコンから認識されなくなった例です
お客様からUSBメモリを振るとカタカタ音がしてパソコンから認識されなくなったとの依頼です。送られてきた封筒からUSBメモリを取り出して振ってみると確かにカタカタ音がします。
何かが取れてしまっている様子が分かります。USBのケースを開封するとUSBメモリの基板から大きなチップが外れています。この基板にはこのチップ以外には何も付いていません
これは一体型のもので、マイクロSDカードが入っていると同じ理屈です。お客様がケースを開封して外したのではなく自然に基板から取れてしまったものです。
このような破損は見たことがなく、不良品でしょう。製造したメーカー名がありません
このようなUSBメモリの場合、基板とチップの間を細いリード線で半田付けして仮修正してからデータを取り出します
作業時間はおよそ1時間でした
代金は8000円です
ケースからUSBメモリを取り出した状態

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(3) 破損後にケースが無くなったUSBメモリからのデータ取り出し依頼の例です
お客様から壊れたUSBメモリのデータ復旧を他社に依頼しているうちに外ケースが無くなってしまったとの依頼です
依頼品はケースが無いため製造元が分かりません。依頼されたUSBメモリは一般的に流通しているものと異なり、特殊なコントローラが使われています。また、メモリも通常に流通しているものと違っています
このようなコントローラを弊社で保有していますのでメモリが破損していなければデータを取り出すことができます。
この依頼品はコネクタが無くなっているため代わりのコネクタに接続し、パソコンに接続すると認識されたためデータを取り出しました
今回のようにコネクタを接続して取り出せる場合は容易な作業ですみますが、この種のUSBメモリはコネクタを接続しただけでは認識されないケースがかなりあります。そのような場合は測定器で調査することになります
代金は8000円です
送付されてきた状態

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