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曲がったUSBからデータを復旧
USBメモリが曲がった!
何かに当たってUSBメモリのコネクタ部分(差し込み口)が曲がってしまいパソコンから認識されなくなった。
恐る恐る曲げ戻して再度パソコンに差し込んでみてもやはり認識されない

曲げ戻し厳禁!
曲げ戻しても直りません

曲がったUSBのイメージ
曲がったUSBの画像

大切なデータ
焦る気持ち、中はいったいどのようになってしまったのか、修理できるのか、データは取り出せるのか?
とても気になりますね

自分で修理を試したい
すぐにでも分解して中の状況を見たい、そして自分で直したい
半田付けの経験があれば可能なのか?

ご安心ください
データはほぼ確実に取り出せます。しかしデータを取り出せないこともあります(データを取り出せない場合については後述しています)

自分で試す場合の注意
USBメモリを解体して内部の基板を取り出すには注意が必要です
比較的容易に解体できる製品、どのように解体するか分かりずらい製品、なかなか解体できない製品などがあります

解体する場合の注意
解体を失敗すると回路パターンが断線したり、微小チップの半田付けが外れたりします
特に近年の製品はコントローラと呼ばれる48本の半田付け部分が簡単に外れてしまう構造に置き換わってきています。この箇所の半田付けは顕微鏡で見ながら神業ほどの技術が必要です

データ取り出し成功率が高い
USBメモリが曲がって使用できなくなった依頼品は最も多くいただき成功率も高いです。
修理して元通りに戻るかについては、症状が軽い場合は可能ですが、基本は仮処置を施してデータを取り出します

USB機器の曲がり破損の原因
・手や何かが当たった
・パソコンに取り付けたまま落とした
・パソコンに取り付けたままぶつけた
・その他

USBが曲がって破損する場所
以下にデータ取り出しの実例を紹介しています

USBメモリが曲がった場合に発生する不具合はコネクタ部分の端子(導電端子)の半田の外れが最も多い症状ですが、それだけの場合はラッキーと言えます
実は同時に他の部位もしばしば異常が発生します

◇ 端子の付け根のパターン断線
◇ 端子の付け根のパターン剥離
◇ コネクタ内部の断線
◇ 微小チップの半田の外れ
◇ 微小チップの割れ破損
◇ コントローラの半田の外れ
◇ コントローラの端子の断線
◇ コントローラの外れ
◇ コントローラの電気的な破損
◇ メモリの破損

曲がっただけでこんなに多くの症状が同時に発生しています

端子の半田付けだけで完了できたらラッキー、と感じる理由がお分かり頂けたでしょうか?

それでは順を追って紹介します

端子の半田外れ
コネクタの端子の外れ画像
コネクタの端子の外れ画像

曲がり破損で最も多い症状!

何らかの衝撃によってコネクタ部分が曲がった依頼品の大半でこの症状が発生しています

理由→ コネクタと本体基板の固定方法が弱い!
ほぼすべての製品に共通した構造です

この箇所を頑丈に固定するとどうなるか? かなり強い衝撃を受けた場合にUSBではなく、パソコンの差し込み口が壊れるかもしれません

一見弱そうに思える固定方法も利点があるようです
曲がりやすい構造も良し悪し?

どのように修理するか?

運よくこの端子の半田付けが外れただけでしたら、この箇所を半田付けすれば完了です

端子の本数はUSB2タイプのものは4本、USB3タイプのものは9本あります。写真の例はUSB2タイプですので端子の本数は4本です。
正しく半田処理できればデータの取り出しはほぼ成功します。

以上で認識しない場合
作業中止 深追いしないで!

以上の処置で認識されない場合は中止してください
他の箇所で発生した症状は以降でも例をあげていますが高度な作業で、大切なデータを破損しかねません

回路パターンの断線
回路パターンの断線画像
回路パターンの断線の画像

端子が外れて一緒に断線する

回路パターンは基板に張り巡らされた非常に細い配線のことです。端子の箇所にもこの回路パターンが接続されています。
強い衝撃を受けた時に端子との接続部分が断線します
この症状も非常に多く発生しています
下の拡大写真で赤い矢印で示した箇所です

回路パターンの断線画像(拡大)
回路パターンの断線の拡大画像

拡大写真の例では回路パターンがコネクタの陰に入っています。このような場合は断線箇所の半田付けが困難です

作業方法→ コネクタを取り外す!

コネクタを外さずにジャンパー線で応急処置することもできますが、確実性のためにコネクタを取り外して配線を確認します
そして、各端子とデータ取り出し用のコネクタに接続しなおしてパソコンからデータを取り出します

コネクタの取り外しは難しい
○ 端子の信号線を間違えないこと
○ 端子間でショートさせないこと
○ 熱を加えすぎて焼損させないこと
○ 半田を他の部位に垂らさないこと

回路パターンの剥離
写真の矢印の箇所で剥離
回路パターンの剥離の写真

衝撃のかかり方によってこのように回路パターが剥離することがあります。
基板の表面に細く張り巡らされた細い回路が剥がれてしまう症状で、端子が外れた時にこの回路パターンも同時に剥離することがあります。
回路パターンの半田付けは困難なためジャンパー線で仮処置します。

差込口の断線
写真の矢印の箇所で断線
差込口の断線の写真

赤く囲んだコネクタの部分で全ての導電端子が曲がって断線しています。
このような症状はUSBメモリをパソコンに取り付けている状態で上下方向に非常に強い力がかかった場合に発生します。
特徴は大きく曲がっているにも関わらず破損の影響が広がっていないことです。瞬時に破損しているため、この部分の破損だけに留まっています。

データの取り出しは高い確率で成功しますが、コネクタを取り外さなければならないことがあり、そうなると作業が長引きます。
この例のようにUSB3タイプの場合は端子が9本あるため、信号線がショートしたり、接続を間違えないように注意が必要です。

曲げ戻して直らない理由
一度曲がったUSBメモリは曲げ戻しても直りません曲げ戻し厳禁!

コネクタが曲がった場合の損傷は次の通りです。
各々について説明します

1.端子の半田の外れ
曲げ戻し例の画像-端子の半田外れ

写真は端子が外れた実際の症状です
USBタイプ3ですので9本の端子があります
下から1、2、3、5、7、8番の端子が外れています
見て想像できるように曲げ戻して付くとは思えませんね?

無理な曲げ戻し→ 基板が割れる

端子の半田の外れ→ 成功率が高い

2.端子の付け根のパターン断線
曲げ戻し例の画像パターン断線

断線の拡大写真から分かるように、基板に張り付いた細い回路が切断されています
コネクタを曲げ戻してもこの部分は全く変化しません

曲げ戻し→ 切れた箇所は付かない

パターン断線→ 成功率が高い

3.端子の付け根のパターン剥離
曲げ戻し例の画像-パターン剥離

回路パターンが剥離した拡大写真です
赤枠の中の4箇所が端子の接続部分です
下から3箇所はパターンが剥離して無くなっています
このようになると曲げ戻しても付きません

どのように作業するか?

半田付けに自信がなければ作業をやめてください
写真からも分かるように、既に回路パターンが大きく破損しています
この箇所を顕微鏡を使わずに家電店で買った半田ゴテ、半田で作業すると煙がでて焼けます!
事実、このようになった依頼品が寄せられ、半田で方々がショートしていたり、焼損しています

熱、焼損に注意!

パターン剥離→ 成功率が高い

4.コネクタ内部の断線
コネクタ(差し込み口)の中間付近で大きく曲がり、内部の導線が断線しています
一般的に全ての導線が断線しています

コネクタ内部の断線→ 高い成功率

5.微小チップの半田の外れ
微小チップを付け直します

6.微小チップの割れ破損
微小チップを交換します
規格値の間違いに注意!
抵抗値を間違えると焼損します

7.コントローラの半田の外れ
端子付きのコントローラの場合は端子間でショートしないように!

端子のない接触型の場合は作業をやめてください。難易度が高すぎます

8.コントローラの端子の断線
コントローラの半田補修をします

9.コントローラの外れ
考えにくいですが、コントローラが取れてしまったものも発生しています
半田付けが良くなかったのか、半田付けしなおせば完了です

端子のない接触型の場合は作業をやめてください。難易度が高すぎます

10.コントローラの電気的な破損
コントローラの破損もまれに発生しています
原因は使用中に衝撃を受けたときの異常な電気変動で発生しているようです

コントローラの破損の場合はこのチップを交換します
通常は48本の端子が付いた4ミリ角位のチップが使われていますが、64本のものや、長方形、丸くタール状で固めた製品も見受けられます

また、近年は端子の無い接点だけで基板に半田付けされている製品が増えてきています

コントローラ破損→ 成功率が高い
特殊なコントローラ→ 成功率が低い

11.メモリの破損
メモリの破損も時々発生しています
考えられる原因は使用中に衝撃を受けて異常な電気変動で発生するようです
特にメモリが2枚装着された製品で見受けられます

メモリ破損→ データ取り出し不可!

メモリが破損した場合は残念ですがデータを取り出せません

USBのり破損の事例
以下に曲がったUSBメモリの依頼の例を紹介します


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